旭川荘は平成28年度、独立行政法人福祉医療機構社会福祉振興助成事業に取り組みました。地域のグループホーム(GH)で暮らす知的障害のある高齢利用者への支援策や課題を探ろうと、「高齢知的障害者の地域生活継続支援事業」を行いました。
地域のGH利用者は短期入所などの公的なサービスが制度上利用できないため、体調不良時には避難・休息できる場所がなく地域生活の継続に不安を生じてしまうケースもあります。このため、今回の事業では、法人施設の空所スペースを活用し、GHで生活する61〜80歳の利用者数人を対象に制度外の短期宿泊サービスを実施。慣れない環境に混乱した利用者もいたことから、普段から新しい体験を徐々に積んでいくことの重要性を再認識しました。
また、中四国地方のGHにアンケート調査を行い、先駆的な実践をしている法人を視察。介護保険制度に比べ障害福祉分野の市町村行政の裁量権が大きいことや、高齢化問題について施設と行政が協力し地域の実情に見合った対応が必要だということも分かりました。
事業完了に伴い、3月17日にメルパルク岡山(岡山市北区桑田町)で報告会を開催し、岡山県内の福祉施設職員らと今後の支援のあり方について意見交換しました。
なお、この事業については報告書を作成し、県内の社会福祉法人をはじめ福祉関係者に配布しました。
※写真:報告会の様子