社会福祉法人 旭川荘 社会福祉法人 旭川荘

芸術・スポーツ活動Arts and Sports Activities

旭川荘の
芸術・スポーツ活動

芸術やスポーツは生活の質を高めるとともに、生きがいにもつながる大切な活動です。
旭川荘では利用者の皆さんが施設の枠組みを超えて、多彩な活動に取り組めるよう支援しています。

美術活動

旭川荘アートギャラリー

旭川荘には乳幼児から高齢者まで、さまざまな障害のある人々が生活し、余暇活動および日中支援の一環として多種多様な作品を制作しています。こうした中から個性豊かで創造性にあふれる芸術的作品を一堂に集め、鑑賞できる場として、2010(平成22)年、祇園地区に「旭川荘アートギャラリー」を開設しました。

毎年秋に「旭川荘アートギャラリー展」として、荘内の施設に向けて絵画や陶芸などの作品を募集。優れた作品を制作した利用者の方には賞を贈呈しています。出展された作品は3カ月ごとに入れ替えながらアートギャラリーに展示。このほか、旭川荘のイベント「ふくのいち 写真・作品展」(川崎医科大学附属病院、川崎医科大学総合医療センターで開催)をはじめ、中国銀行本店、トマト銀行高島支店、みずほ証券岡山支店などでも作品の外部展示を行っています。

旭川荘アートギャラリー旭川荘アートギャラリー

公募展への挑戦

岡山県内の障害のある人たちを対象に、2017(平成29)年にスタートした公募展「きらぼし★アート展」(一般社団法人岡山障害者文化芸術協会、同実行委員会など主催)には、毎年荘内の各施設から作品を出展。入賞作、一時審査を通過した秀作などは、県内各地で持ち回り開催される展覧会で展示されています。このほか、「障害のある人のアートギャラリー」(岡山県主催)などにも出展しています。

募展への挑戦募展への挑戦

音楽活動

旭川荘ミュージックアカデミー

「旭川荘ミュージックアカデミー」は、世界的なヴァイオリニストの五嶋みどりさんが主宰するNPO法人「ミュージックシェアリング」の提案により、2007(平成19)年にスタートした障害のある子どもたちによる楽器演奏支援プロジェクトです。

発足時のメンバーは知的障害児施設「旭川学園」と肢体不自由児施設「旭川療育園」の中高校生たち約20人。自前の楽器を持たない子どもたちのために、地元企業や団体、個人から寄付をいただき、ヴァイオリン、チェロ、フルート、サックス、トランペット、ティンパニなどの楽器を購入。音楽療法を学ぶ大学生ボランティアの支援を得て活動を続けてきました。

2013(平成25)年6月の発足5周年記念コンサートでは五嶋みどりさんとともに「威風堂々」を演奏するなど共演。同年7月、旭川荘を視察された皇太子殿下(現在の天皇陛下)の前でも息の合ったアンサンブルを披露しました。さらに2015(平成27)年3月、旭川荘創立60周年を記念して上演されたオペラ「アマールと夜の訪問者たち」では、ミュージックアカデミーのメンバーも村人役の合唱団として舞台に立ちました。

旭川荘ミュージックアカデミー旭川荘ミュージックアカデミー

つばさコンサート

「旭川児童院」では、心身に重い障害のある利用者の方々の日常生活の様子を表現した詩に、ボランティアや職員が曲をつけてステージで発表する「つばさコンサート」を毎年3月に開催しています。

障害のある人たちの心を歌うコンサートとして全国各地で行われる「わたぼうしコンサート」の一つで、1983(昭和58)年開催の「第2回津山わたぼうしコンサート」に利用者方の詩が入選したことがきっかけとなり、翌1984年から「つばさコンサート」が始まりました。

新型コロナウイルス感染症対策のため2020(令和2)年は中止になりましたが、制作した曲をDVDに収録し院内に配布するなど発表方法を変えてコンサートを継続。2023年からはZoom配信も取り入れながら、ステージ発表を復活しています。

つばさコンサートつばさコンサート

プロの演奏家によるコンサート

音楽と福祉の融合を目指し、瀧井敬子氏(元東京藝術大学特任教授)が設立した基金を元に2013(平成25)年にスタートした「グラチア・アート・プロジェクト」。グラチア音楽賞受賞者によるコンサートやベッドサイドでの訪問演奏、オペラの上演などを通じて、旭川荘の利用者や職員、福祉職を目指す学生たちにプロの演奏家による生の音楽に触れる機会を提供していただいています。

プロの演奏家によるコンサートプロの演奏家によるコンサート

スポーツ活動

ティーボール

バッティングティーに載せたボールを打つ、野球に似た「ティーボール」。1994(平成6)年、元プロ野球選手・監督の故星野仙一氏から肢体不自由児施設「旭川療育園」にティーボール用具一式が贈られたことがきっかけとなり、子どもたちが取り組むようになりました。1996(平成8)年にはティーボールチーム「旭川療育園フェニックス」を結成。香川県の肢体不自由児施設との交流試合も始まりました。

ティーボールを通して、子どもたちに目標に向かって頑張る姿勢を伝えてきた星野氏の想いを受け、2011(平成23)年には「星野仙一杯争奪西日本肢体不自由児ティーボール交歓大会」がスタート。年に一度、中四国、九州の施設の子どもたちが岡山ドームに集い、熱戦を繰り広げています。
※交歓大会はコロナ禍で2020(令和2)年から開催を見合わせていましたが、2025年3月に再開しました。

ティーボールティーボール

ボッチャ

「ボッチャ」は白い目標球に向けて赤、青のボールを投げて、いかに近づけるかを競うカーリングに似たパラスポーツで、2006(平成18)年から、身体に重度の障害がある人たちが利用する「竜ノ口寮」の日中活動として導入されました。ゲームの面白さに加え、障害によりボールを投げられない場合でも、ランプ(勾配具)やヘッドポインタ―などの補助具を使って参加することができること、身体機能の維持や体力向上といったリハビリ面での効果などもあり、徐々に寮内で愛好者が増えてきました。

ボッチャの競技機会を拡大するため、竜ノ口寮の利用者、職員が中心になって2008(平成20)年に岡山ボッチャクラブを設立。2014(平成26)年には岡山県ボッチャ協会を立ち上げ、県内でのボッチャの普及を目的とした活動を行っています。

ボッチャボッチャ

卓球バレー

卓球とバレーボールをミックスしたユニバーサルスポーツ「卓球バレー」。6人対6人で座って卓球台を囲み、金属の入ったボールをネットの下をくぐらせながら、木のラケットで打ち合います。 旭川荘では2010(平成22)年から竜ノ口寮で導入。一度に複数の選手が参加でき、卓球台を置けるスペースがあれば手軽に楽しめることから、荘内の知的、身体障害者施設に広がりました。

2018(平成30)年には全日本卓球バレー連盟から講師を招き、岡山県内初の卓球バレー指導者養成講習会を開催。卓球バレーの全国交流大会に旭川荘チームが初めて参加しました。 さらに同じ年、鳥取、香川のチームを旭川荘に招き「第1回卓球バレー交流大会 in OKAYAMA」を開催。交流大会はコロナ禍で一時中断しましたが、2023年から再開しています。

卓球バレー卓球バレー